微笑む君を

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そんな俺だけど最近、 密かな楽しみがある― それは授業が終わったあと 講師室に質問をしに 生徒がくること。 まぁ教えるのは難儀だけど、 そのなかに未知がいるから― うん。てか俺、未知に惹かれてる ってこの頃気付いた… 気にしてる 気が付けば未知を見てるし、 未知に会うと嬉しくなる。 でも未知は全然そういう感じは ない。むしろ、受験でそれどころじゃなさそうだ。 俺もいい歳してなに考えるんだかと虚しくなる。 俺の使命は、こいつら全員を 志望校に合格させることだ。 そういい聞かせて自分の気持ちをしまいこんだ。 生徒は受験が迫るにつれて 塾にいる時間も多くなった― 当たり前だが、聞きにくるのは 数学だけじゃない。 未知が来たと思ったら、 違う先生のところに行くこと だってある。 毎日会えても話せないことも たびたびあった…
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