微笑む君を

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「はぁ~」 「なぁに溜め息ついてるのよ!」 分厚いテキストで頭を叩かれた 「んだよ。中川~。」 俺だっていつでも塾に 行くわけではない。 講義があれば大学に行く― 中川は俺と同じ教育科で 英語を専攻している 「あんたが溜め息つくからでしょ みんな講義で疲れてるのに 余計疲れさせないで」 こんなやつが先生になるかと 思うとぞっとする(笑) まぁ俺も人のことは言えねーけど 「中川~。 お前好きなやついる?」 「私の恋人は教科書よ?」 いるよねーこういうやつー 「なにあんた。 もしかして恋の病ってやつ?」 「はぁあぁ~」 「しかもかなりの重症ね。」 だって講義中も考えるのは 未知のことばっかだし~ 「その子とは連絡とってるの?」 「はっ?連絡?てかまだ携帯 ないだろー? 中坊でもってたら…―」 「なに?!あんた中学生に 手を出したの?!」 あっやっべぇ~
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