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「それで野乃夏。仕上がりはどんな感じだ?」
すると、自席でコーヒーを啜っていた野乃夏が、自信満々に立ち上がった。
「フッ、見たいか? 我等が傑作、『PSRS』のその勇姿」
「ええ、是非見せてください」
「……」
蒼夜は微笑み、紅子は好奇心の無表情。
「のんちゃん、勿体振らないで、さっさと見せよう?」
頼は正体を知っているので、苦笑気味だ。
「んー……みっちゃんおはよぉ……」
「おぅ、起きたか深鈴」
ソファからむくりと起き上がる深鈴と、逸る気持ちを押さえて深鈴を起こすオレ。
6人が6人とも、己の全力を出し尽くして作り上げた卒業制作作品が、遂にお披露目される時が来たのだ。
野乃夏は部屋の奥に進むと、彼女は巨大な台車を引っ張り出してきた。
台車の上には等身大の何かが複数個並び、それに布が掛かっている。
「さぁ、それでは紹介しよう。神藤光遥が企画・立案し、鏡音野乃夏と志紀沢頼が設計し、碧崎蒼夜と緋澄紅子が試験をし、そして千尋深鈴が最終調整を施した、最強の身体強化アーマーをな」
そして、ばさぁっ! と。
布は盛大に取り払われた。
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