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「鬼ごっこしよっ!」
ヤツが……ヤツがあのセリフさえ吐かなければ、こんなことにはならなかったのに。
クソッ!! 味方はあとどれだけいる!? ヤツの魔の手から逃れたのはオレだけか!?
「みっちゃーん」
「ッ!!??」
嘘だろ!? いくらなんでも速過ぎる!!
は、早く逃げなければ……!! 殺されはしないまでも恐ろしい目に遭うのは確実だ。
オレはビルの屋上から飛び降り、地面へと着地。舗装にヒビが入ったがそんなことは知らん。
路地裏から飛び出し、幹線道路を幅跳びで横切ると、幹線道路の上を走る高速道路へ跳び上がった。
距離的には500m程度の移動だ、ヤツ相手にこの距離では――――
「みっちゃん見っけ!!」
ズォワァッ!!
――……オレは『全身が総毛立つ』感覚を、初めて味わった。
ゆっくりと、オレは背後に振り向く。
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