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「土木現場などで爆薬を気軽に使えるように、みたいなコンセプトで作られたらしくてね、何かに接着して、リモコンで遠隔操作するらしい。
これは試作品だから、小さな外見に高い威力を詰め込んだものらしくて、起動自体は手動みたいだ」
「それで……その危険物を、どうしろって?」
頼の、『嫌な予感しまくり』的な表情を見て、夜音先生は嫌らしく笑った。
「これから君達には、少しゲームをしてもらおうと思うんだ」
――……ゲーム?
よもやテレビゲームではないだろうから、かなり嫌な予感しかしない。
頼に視線を送ると、やつもオレと同じ気持ちらしい。
『みっちゃん、どう思う?』
『お前と同じだ』
『――……だよねぇ?』
まぁ、一緒に《Fooligans》を開発していた仲だ。表情で会話することくらいは容易い。
すると、夜音先生は、
「千尋くん、少し良いかな?」
「ぅん?」
深鈴を手招きした夜音先生は、彼女に耳打ちした。
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