序章

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そこにいたのは、深鈴だった。 「……よォ、深鈴」 「やっほぉ、みっちゃん♪」 顔付き・体型・身長の3点において幼さを極めるロリの究極型。 それがオレの彼女、千尋深鈴 (せひろ・みれい) だ。 そんな彼女が今、オレの目の前にいる。 高速道路への侵入物を防ぐ防壁の上に、まるで猫のように屈んでいた。 「みっちゃんで最後だよ?」 「――……鬼は何人だ?」 「みれーだけ! だから、最後だよ?」 ――……。 つまりコイツは、狙った獲物は1人も逃さず、全てブチ抜いて来たということか……。 鬼は3人、逃げも3人。 それが今となっては、オレと深鈴の2人だけ。 文字通りの、最終決戦だ。 「オレ、逃げるぜ?」 「いいよっ♪ みれー、絶対みっちゃん捕まえるもんっ!」 ――……そうだった。 コイツは、子供だ。 独占欲は半端じゃなかったんだっけか!! 「ぬぉぉぉおおおおおおおおーーーっっっ!!!!!!?????」 「あはははっ!! みっちゃん待ってー♪」 そして、地上最速の――――鬼ごっこが始まった。
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