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「誰からー?」
卵の黄身で口の周りをべとべとにした深鈴が聞いてきた。
ティッシュで拭いてやりつつ、オレは質問に答えた。
――……今度は黄身を固焼きにしよう。
「頼からだ。「PSRS」、お前のお陰で完成したらしいぞ」
「ほんとに!? やったぁ♪」
すると、深鈴はその可愛らしい顔に、にぱぁっと大輪の花を咲かせた。
――……全く、この表情を嬉しがるから、オレはロリコンと呼ばれるんだ。
「みれー、偉い!?」
「あぁ、偉すぎだ。これでオレたちの卒業と就職は確約だぞ」
「ガ○ダム造れる!?」
「うーん、まだ遠いな。だが確実に近づいたぞ」
まだ諦めてなかったのか、ガンダ○。
それからオレたちは急いで朝食をとると、部屋を二つに分かつカーテンを引いて着替え、学校へ行く準備を整えた。
「深鈴、今日はお前が洗い物当番だぞ」
「あう? そーだっけ?」
「お前が覚えてない訳無いだろう? とぼけるなよ」
「うー……」
うちは深鈴が皿を割らないように、全てプラスチック製の食器を使っているので、包丁以外は深鈴にも洗わせられる。
とかくコイツは家事をサボりたがるので、オレが言い付けて皿洗いをやらせるのが当番の日の日課だ。
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