☆二人のルッカ、一人のマール

7/10
前へ
/89ページ
次へ
マールは何を言えばいいのか解らず、黙っていた。 するとアリーチェが優しい目で言った。 「こんなに大勢の人がいる前で、問い詰めるのは可哀相ですわ。奥に入って話を聞きましょう。兵士たちは詰め所で待機していなさい。」 「しかし…この様な怪しげな者達を……。」 大臣が戸惑いながら王女に意見すると、王が大臣に言った。 「わしらが、話を聞いて判断する…。皆は下がれっ!!」 兵士たちは王の声に、ビクッと飛び跳ねて足早に地下にある詰め所へと戻っていった。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

121人が本棚に入れています
本棚に追加