☆二人のルッカ、一人のマール

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玉座の前に通されたルッカたちは、ガルディア王を前にして少し緊張していた。 「では、話を聞かせていただけますか?」 アリーチェが柔かな口調でマールに話し掛けた。 「信じてもらえないかも知れないですが……。」 マールは二人の娘だと言うことをためらった。 「信じられないと思いますが……私はガルディア33世とアリーチェ王妃の娘なんです。」 「どういうことだね?」 ガルディア王の顔が少し険しくなった。 「うまく…いえないんですが…別の世界では、私は二人の娘なんです。でも、母上はすでに亡くなっていて、今は父上と二人、お城で暮らしています。」 「それは……本当なのでしょうか?」 「はい。そして、私たちは元の世界に戻るためにマールディア王女を探しているのです。」 「信じがたい話だが…君の瞳は嘘を話すようにはみえぬな…。確かに、マールディアの瞳にそっくりだ。」
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