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ところがどっこい、気のきいた米粒かと思いきや、ほっぺの米粒は急に話し掛けてきた。 「おまえさんおまえさん、私はどうせ炊飯されて胃の中に収まってしまう運命。最後に旅に出てみたいのさ。どうかどうか、おまえさんのほっぺにくっついたまま、世界中を見させておくんなまし」 為吉は迷った。すれ違う人が「あの人、ほっぺに米つけてやんの(笑)」とか言われたら恥ずかしいからだ。
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