充実です

4/10
前へ
/156ページ
次へ
「あれ?どうしたの?」 店のバックルームに入ると、店長が少し驚いた様子で聞いてきた 「いや、財布を忘れちゃって…」 「そっかそっか、ヒサシ君も意外にドジだなぁ」 「あはは…」 ロッカーから財布を取って、バックルームから出ようとした時だった 「お疲れ様でーす。あれ?ヒサシくんじゃん」 美沙子が入ってきた 「あ、お疲れ様です。あがりですか?」 「うん。ヒサシくんはどうしたの?」 「財布を忘れちゃって」 「そーなんだ。じゃあ、私もうあがるから、ご飯に付き合ってよ」 ヒサシは驚いた。まさか美沙子から誘ってくるとは考えもしなかったからだ。 「いいですよ」 冷静を装って返事をしたが、内心は嬉しくてたまらなかった。 「じゃあちょっと待ってて」 「はい」 そう言って美沙子はロッカールームへ入っていった 「ふぅ~ん」 店長はニヤニヤしながらヒサシを見ていた 「……なんですか?」 「別にぃ~~」 ヒサシはちょっと恥ずかしかった
/156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2905人が本棚に入れています
本棚に追加