当たり前の日常

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青く澄んだ高い空。 そこに響き渡る銃声。 今日も何処かで誰かが愛し合った。 少女は読んでいた本から視線を外して窓の外を見た。 今日、初めて聞いた銃声。 昨日は三回だったかしら。 少女は昨日の銃声を思い出して数える。 銃は煩いし、ちゃんと命中しないと痛いだけで死なない。 命中率を重視して零距離で撃てば今度は火傷と匂いが。 煩ささはサイレンサーを付ければいい。 でも、銃本体もそうだがそもそも値が張る。 一度きり…否、一度きりだからこそ買うのかもしれない。 銃殺を選ぶ人間は。
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