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「っう…」
朝の光で目が覚める。
「今何時だよ??」
時計を掴んで時間を見る。
「10時…?ヤベッ!!遅刻だ!」
ベットから飛び起きる。
昨日は夜遅くまでレポートをやっていて、眠るのが遅くなった。
今日はサークルの日だ。
週に1回必ず練習がある。
なんのサークルかと言うと、野球だ。
別に遅刻しても、サボっても、基本的に怒られはしないから良いものの、自分的に許せないから遅刻はしないようにしている。
そんなこんなで準備をしていると、もう10時30分になっていた。
「くそっ!これじゃあまじでヤバイ…」
今は親の下を離れて一人暮らしをしている。何かと不便なこともあるが、ほとんど問題はない。
玄関の近くの鍵をとって、急いで家を出る。
「いってきまーす!」
誰もいない部屋にそう言って、小走りで自転車置き場に向かう。
バイクに鍵をさしてエンジンをかける。
「今日はこいつで行くしかない…」
そうしてマンションを出た。
普通に電車で行くと、家から練習場までは2時間かかる。
しかし、バイクはそれより30分短縮出来る。
「なんとか間に合うな…」
結局、途中でコンビニに寄って朝飯を買ったから、着いたのは13時15分だった。
まだみんな集まっていなくて、まばらだった。
「おはよう!」
マネージャーや先輩達に声をかけられながら練習着に着替える。
「おはようございます。」
いつもの1日がやっと始まった。
その後は、普通にノックやバッティングをして、17時には練習は終わった。
「お疲れ様で~す。」
そう言いながら、みんなは片付けを始めた。
俺も片付けをして、帰る準備は整った。
そうすると…
「今日みんなで飲みに行かないか!?」
なんて言い出した。
みんな賛成で俺は、絶対に飲まないという条件を付けて行くことになった。
いつもの居酒屋に行くことになって、俺はバイクだから先に着いてしまった。
別にやることもないから、そこら辺をフラフラして待つことにした。
「へぇ…こんなところにこんな店があるんだ…」
新たな発見をしながら俺は街を徘徊している。
すると、見慣れた人影が一瞬見えた。
「えっ??」
それは大学のやつでも、高校のやつでもない。
いつの間にかその影を追いかけていた。
「まさかなぁ…」
淡い期待が頭をよぎる。
しかし…
「やっぱり、人違いか…」
その影は全くの他人のものだった。
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