health time AK

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白いベッド、 クリーム色のカーテン、 薬品の匂いと俺の好きなヤツ。 「…お前、何回来てんだよ」 「あ?サボりじゃねーし」 「そう言う意味じゃなくて」 もう通い慣れた 保健室のドアを開けると 呆れたような顔が見える。 「ベッド全部空いてるよ」 「赤西暇人じゃん」 「うるせー お前マジそう言うこと言うなら来ん…」 「アクエリちょーだーい」 「あっ!てめっ 勝手に冷蔵庫開けんなっ」 「…うーわ、何コレ」 保健室の冷蔵庫に 勝手にビールをストックしてるコイツこそ、 うちの学校で 大人気の保健の赤西先生。 クラスの女子によると 天使のような笑顔でてきぱきと治療してくれる 素敵な素敵な王子様みたいな人 …らしいんだけど 俺はそんな赤西を今までで 1度も見たことがない。 むしろコイツは 「開けんの? 見つかったからって開けんの? 今何時だよバカ西」 「あぁ~っ!うめー!! 仕事終わりのビールって最高だなぁっ」 「終わってねーから 俺いるから」 「あん? お前どうせ寝るだけ寝て帰るだけだろ あぁ~っ、うめーよこれ 新作当たったなぁ!」 保健室で真っ昼間から ビールを開けちゃうような クソ教師。 …の、はずなんだけど 悔しいことに何故か 俺はこんなヤツに惚れている。 .
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