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めーをつぶれば、きーみがい…
「うわっ!」
「…」
「なんだよ…
帰ってたんだったらなんか言えよ」
「…。
ただいま」
「おか、えり…」
別れの時は刻々と近付いていた。
一応は俺の方に顔を向けるも、かずの目はずーっと違うところを見ていて
荷物を置いてサングラスを外してから、洗面所からうがいの音がリビングにまで響いた。
「俺考えたんだ」
しばらくすると口を拭きながら俺の隣に来たから、俺はテレビの音量を少しだけ下げる。
「え?」
「いや、1回経験したから
仁がいないと大変だってことよく分かるし
精神的にもキツかったから
俺なんとなくちょっと距離を置いて見送ろうとも思ったけど
それだと、なんかやっぱ
後悔する気がして」
「…うん」
「だからさ、半年分イチャついとこうかなーって」
「は?」
「いやだから、半年分
ラブラブすんの」
真顔だ。
半年分ラブラブすんの
そう俺に言い放つこいつの顔はまさにリアルフェイス!
ってそんなことは置いといて
KAT-TUNで話し合ったとき以来
俺もかずもなんとなくそんな話題には触れないでいたから少しだけびっくりした。
「…忙しいから」
「え?」
「忙しいから壊れたかと思った
かず、イチャイチャしたいなんてやけに…」
「ん?やけに?」
やけに素直だな
そう言い掛けたところで
それが俺のせいだと言うことに気付いた。
「なんでもねぇ」
「…じゃあ、話戻すけど
つーかそう言うことだから
俺素直になる
仁に全部吐き出す
5月になるまでだからさ
我慢して」
「…」
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