続おてがみ AK

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あの日から 赤西君と少しだけ 仲良しになった。 「かめなしー」 「赤西君ちゃんと前向いて」 「好きー」 「はぁ?////」 赤西君は暇な授業中ほど 後ろを向いてはしゃべりかけてくる。 そしてたまに 今みたいに…好きとか言ってくるんだ。 正直、赤西君にこう言われる度に 心臓はどきどきしてるけど どう返したらいいか分からなくて困ってる。 僕も、好き。 言おうかと迷ったときは 何度もあったのに この一言がまだ1度も 言えた事はなくて…。 「おーい、亀梨当てられてるぞ!」 「へ?あ…」 やば、すっかり考え込んでた。 急いでワークのページをめくって 先生に珍しいな、とかなんとか言われながらため息をついた。 前を見るとやっちまったなー なんていたずらな笑みを浮かべる赤西君、 全ては君なんだよ…。 ―――――――― 3学期になると 卒業式も近くなってきて 最近は先生も僕たち6年生ばたばた放課後まであわただしい。 マフラーも手袋もしてるのに まだ僕は寒くて 赤西君のマフラーと二枚重ねしながら学校から帰るところだった。 .
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