シャングリラ T-T

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シャングリラは地上の楽園。 お前の足の間 楽園とまではいかないけど けっこう心地よかったりする。 「静かだね?今日は」 「そう? いつも俺ってうるさい?」 「いや、今日はなんか ボーッとしてる」 「…考え事してた」 自分のポスターに囲まれた 部屋はどうかと思ったけどさ やっぱり田口がいるからかな 安心するんだよ。 まぁ、こんなこと 本人に言ったら蹴り飛ばしたく なるくらい調子乗るだろうから 言わないけど。 「俺もねー 今考え事してた」 「どうせゲームのことだろ」 「ひどいなぁ あれはもうクリアしたよ」 「マジ?そのあとが楽しいんだって」 「聖のこと考えてたの」 「…あ、そ」 分かりやすいね って笑われた。 笑ったときの田口の体の振動 でさえ気持ちが良い。 あったかい、寝そうだ…。 「このまま時間が止まればいいのにね」 「だな」 それなら今寝ても、起きたら 田口とずっと一緒にいられるしな。 ギャグだったらこんなこと 簡単に言えるのに 残念ながら俺は心の底からそう思っちゃってる訳で。 「眠い」 「ベッド行く?」 「…めんどくせぇ」 「じゃあここにいる?」 「うん」 「ずっと?」 「…うん」 .
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