学園天国 AK

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プリントと教科書を押し付けて ぴぃ先生は足早に退室した。 俺以外に先生はいるから 出るときに教室の鍵だけは ちゃんと閉めて帰ってね~ ちゃっかり伝言は残して 教室にはだれるかずと俺だけになる。 「じゃ、続きやるよ」 「ねー、もう帰ろー」 「だーめ」 「だって分かんないもん!」 「覚えたじゃん amとisの過去形は?」 「わ、ず?」 「areの過去形は?」 「わー …あ、俺もしかして天才?」 「うん、もう少しで天才だよ」 やったー! じゃあもう勉強しなくていいね いや、まだ天才ではないよ かずを椅子に座らせて勉強再開。 「もう無理ー」 「あと少しだから、な?」 「さっきからそれ 何回言うのー?」 「かずが終わるまで」 「終わんないもん…」 ぶーって口を膨らませて こっちを睨んできた。 机にうだーってなって かずの集中力はもうすでに 限界を越えてしまったらしい。 ったく…、 あんまやりたくなかったけど ここはエサで釣るしかねーかな。 「じゃあかず、この問題解けたら ごほうびあげる」 「えっ!ほんとぉ? なに、なにくれんの」 「それは秘密」 まだ考えてねーけど。 案の定ごほうびにつられて かずは一生懸命問題を解き始めた。 …良かった、これで このプリントも終わりそう。 (まだあと何十枚もあるけどね) 10分くらい俺がごほうびの 内容を考えてると できた!ってプリントを差し出された。 どれどれ… 「…あ、すごい かず、やればできんじゃん!」 「うん、俺へーさち10は上がった気がする…」 中3レベルの問題だけど 頭をなでるとすっごく嬉しそうな顔するかずが可愛い。 ぴぃ先生が置いてった赤ペンで 丸をつけてやると ね!ごほーびは? …あ、ちょっと忘れてた。 .
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