ラブポーション AN

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「なーかーまーる、水」 「やだ、めんどくさい」 「冷蔵庫に入ってるからー」 「誰かさんのせいで 腰いてーの、無理」 「…」 いつもみたいに愛し合って 余韻に十分に浸ったところで さっそくその雰囲気をぶち壊すのは さっきまで俺を 散々攻めたててた恋人の赤西。 ほんの数十分前までは 目の前に顔があるだけで 目眩がするくらいかっこよかったのに 今は隣でばたばたみずーって 騒いでる。 しかもフル〇ン。 赤西が足を動かす度に ベッドが揺れるから 腰が痛くて仕方ない。 「赤西、ちょっとそれやめろ」 「なにー?」 「いっ、だから、その ばたばた」 「あははは、これ?」 「いってぇ!やめろ!」 「あだ…っ!?Σ」 楽しそうにベッドを揺らすから 腹が立ってヤツの股間に 軽く蹴りを入れてやった。 そう、かるーく入れたの。 「てめっ…! 使いもんにならなくなったら どーすんだよ…!!!」 「んなわけねーだろ」 ベッドから転げ落ち うらめしそうにこっちを見てくる。 おおげさな… なんて思うも、あそこに 軽くでも蹴りを入れられるなんて想像しただけでゾッとした。 今更ながら反省してると ベッドにペットボトルが投げられる。 …あ、水。 「飲めば?」 「ありがと…」 こう言うとこがあるから なんだかんだ俺はこいつの 隣にいるんだろうなぁー なんて改めて感じてしまって 慌てて水を含んだ。 .
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