sickness NU

2/3

1042人が本棚に入れています
本棚に追加
/163ページ
『やばい、俺病気かも』 『は?』 『…中丸見てると どきどきする なんか普通に話せない』 『そりゃ、病気だな』 『だよね』 今から4、5年前 珍しく赤西に真面目に言われた。 同時期に事務所に入って ゆるゆる年月は流れ KAT-TUNってグループを結成して シンメ組んで 雑誌とかでも2ショットが 多くなって… どこで間違えた、俺。 「いやいや!間違えてはないっしょ」 「間違いだ 俺が中丸に惚れるなんて 病気かと思ってた、マジで」 「ひどっ」 でもそれは間違いじゃなくて 人生の分岐点だったらしい。 不覚にも雄一に後ろから 抱きしめられてる 今は幸せだったりする。 やっぱり病気かもしれない。 「たっちゃん、それはね 中丸くん症候群ですね」 「なに言ってんの ばかじゃん」 「冷たっ!」 「治療方法は?」 「…俺とずっと一緒にいること?」 「調子のんなっ」 そんな病気だったら 治んなくていいし。 中丸くん症候群でしょ? 「治療方法なんかないよ」 「え?」 「ずっと一緒にいんのに 俺治ってないじゃん」 「…そうだね」 そうだねなんて言いながら ぎゅーんって雄一の体温が 上がるのが分かった。 そんな病気ないっつーの、 分かりきってるのに 自分がそれにかかってる 気がしてしまう、俺の頭は ちょっと危ないかも。 たしかにそうなんだけどね。 .
/163ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1042人が本棚に入れています
本棚に追加