ノストラム P→AK

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好きだ、たとえお前に 恋人がいても。 たとえお前と親友止まりでも。 「最近、俺と遊んでくんないねー」 いつも行くclubの 今日はVIP ROOMじゃなくて 仁と二人のバーカウンター。 拗ねたような顔に不似合いの タバコを灰皿に押し付ける姿を 今俺だけが見ることができると思うと最高に嬉しい。 腹の底から興奮するみたいな DANCEやってるときみたいにさ 昔から一緒にいるけど やっぱりドキドキすんだよね。 「ライヴとかレッスンとかあんの てか、仁は遊びすぎだよ」 「いや、たまには息抜きも必要だから!」 「たまにじゃないじゃん」 「…そーだけどー」 あっさり切り捨てた俺に 少し不機嫌そうな顔で 煙を吐き出した。 俺と遊べなくて 寂しいと思ってくれてる? 最近かめとうまくいってない みたいだけどさ。 ねぇ、仁、俺バカだよ それでも幸せなんだ。 「見に来てね」 「おー、すげぇ暇だったら 見に行くわ」 「ふざけんな。笑」 「嘘だって」 「当たり前だろ」 向こうから聞こえる音楽に 机の上の空のグラス。 少し仁のテンションは高いみたいで 残念ながら仁よりも全然 酒に強い俺はシラフと変わらない。 ちょっとは酒に頼って 仁と良い雰囲気にもなってみたいもんだけど。 仁の変なジョーク (前から気になってたけど 若干アメリカン仕様) のせいでいつも通りの雰囲気だ。 .
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