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メガネの言葉に笑う俺。
「そもそもソーダを一緒に飲んだら恋人って…なにそれ?意味わからないし…ようは私が祐介くんの彼女だって、証拠見せればいいんでしょ?こんなのより手っ取り早く!」
と言うと、祐介の顔を両腕で掴み、グイッとこっちを向かせる。
「え…あ、あの…桜さん?」
顔を真っ赤にして俺を見ている祐介……
「行くわよ…」
「え………」
俺は目を閉じると、祐介の唇に俺の唇を押し当てた……
「!?」
祐介が驚きで、目が大きく見開く…
メガネと、その一味が、顔を真っ赤にして、俺と祐介のキスシーンを見ていた…
やがてゆっくりと、唇を離していく…
「……桜…さん…」
顔を真っ赤にした祐介が俺を見ていた。
俺はニコッと笑うと、メガネの方に振り向いた。
「祐介くんはね、誰よりも優しいの…自分のことより他人を想える素晴らしい人よ…学力、学力って…学力があるから何よ?むしろ自分の学力を自慢げに話す男こそみっともないわよ!」
呆然としているメガネ達をほっておいて、席を立つ…
「じゃあ、私たち、デートの途中ですから……行こ、祐介くん!」
俺は笑うと祐介の手を持ち、喫茶店を出た。
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