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ショッピングモール近くの公園に来ると、白いベンチに座る。
「ふう……あの人達の驚いた顔……面白かったね!」
と笑うと、ベンチには座らず、俺の前で立っている祐介が申し訳なさそうに答えた……
「ごめん…」
「え……」
「本当にごめん!初めて会った人に、恋人の真似させたどころか…その…キス…まで…させるなんて……」
顔を真っ赤にしながら、申し訳なさそうにうつむく祐介…
そうだ…俺…
祐介とキスしたんだな…
「え?ああ…私からしたことだし…なんか祐介くんがバカにされるのが許せなかったんだ…」
「桜…さん…」
相変わらず、顔を真っ赤にしたまま俺を見ている。
「さ、桜さん…あ、あの…」
「はい?」
ジッと…俺を見つめてくる祐介…
「あ、あの…俺……」
「は、はい……」
祐介を見上げる俺…
ん?あれ?
ドッドッドッドッドッドッ…
なんで俺の胸高鳴ってるんだ?
つーか、なんだ?この雰囲気は?
「あの……初めて会ったって言うのに…なんか初めて会った気がしなくて……」
そりゃそうだ…昔からの友達だからな……
つーか、いい加減に気付けよ!
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