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祐介が不安な顔で俺を見ていた。
そうだ!いるって言えば諦めてくれる!
「そ、そう!いるのよ~残念だけど…だから祐介くんとは…」
と苦笑いで笑うと祐介はシュンと落ち込んだ…
「あ、あの~祐介くん…?」
すると、すぐに顔を上げ笑う祐介。
「そりゃそうですよね…桜さんみたいな素敵な人にいないわけないもん!でも俺……本気で桜さんを好きになっちゃったんです!待ってていいですか!?」
へ?
なに?待つって?
「あ、あのね…」
何かを言おうとすると、祐介がすぐに、口を出してくる。
「分かってます!別に桜さんに、今の彼氏と別れてほしいなんて言うつもりもないし、思ってもいません!ただ…ただ好きなんです!好きで好きで仕方ないんです!勝手に好きでいさせてください!お願いします!こんなに誰かを好きになったの初めてなんです!」
と言うと、ベンチに座る俺の前で土下座して頭を下げる祐介。
「ちょ、ちょっと!」
その気迫に驚く俺…
なんてこったい…
まさか祐介がここまで熱い奴だったなんて……
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