紅蓮の剣帝

学園生活

車は、アルフヘイム魔法学園の裏門から学園内に入った。

裏門からは、３代貴族や王族、上流貴族、教師の様な特別な存在でしか入れない。

車から降りた２人は、まず、学園長である母に挨拶をする為、学園長室や管理室、教師用の食堂等がある、セントラルホールへと向かった。

しかし、セントラルホールに入った途端に大勢の生徒に囲まれた。

ちなみに、セントラルホールには、一般の生徒でも入れる。

生徒Ａ「ノア様ですよね!?【紅蓮の剣帝】の。」

生徒Ｂ「前から会いたかったんです。握手して下さい。｣

いろいろと声をかけられる。

リリは、覚悟はしていたものの、いきなり予想以上の数の生徒に囲まれて怯え、ノアの上着の裾をギュッと掴んでいる。

ノアは、視覚に作用する魔法を使って姿を消していれば良かった、等と考えながら仕方なしに口を開いた。

ノア「え～と、今はちょっと急いでいるので、また今度にして頂けないでしょうか？」

しかし、そんな事でこの群衆が諦めるはずもなく、

生徒Ｃ：｢時間はとらせませんから、サインを下さい。｣

人はますます集まり、今となっては40人位集まっている。
全員にサインと握手をしていたら、30分位かかるだろう。