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「・・・他に好きな人がいるとか、私のことが嫌いとか言うのならまだしも、そんなの納得できません!」
「そんなこと言われてもだな・・・」
「決めました」
そう言うと、近衛は手を離し、俺に真っ直ぐ向き合って宣言した
「先輩が卒業するまで、私に時間をください!それまでに先輩に恋愛に興味をもってもらいます!」
・・・・・・
「はぁ?」
頭のネジがぶっ飛んだとしか思えない、おかしな宣言をかましてくる近衛
しかし、その目は真っ直ぐで、少なくとも冗談で言っていることではないと思えた
「それじゃあ、先輩!さよなら!」
そう言うと、ポケットから定期を取り出し、改札を通って、スタスタ歩いて行ってしまった。
取り残された俺は、しばらくその場所で呆けていた
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