1章:秋桜

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「未莉ちゃん!!明日暇?」 再びこちらに顔を向けた未莉ちゃん。 何も言わないけど、目が言っている。 ―――何で―――って。 「未莉ちゃん、この町はじめてでしょ。まだわかんないことばっかだと思うし、用事がないようだったら案内したいなぁって」 「・・・・・・いいの?」 躊躇うように聞いてくる未莉ちゃん。 「もちろん!!」 「ありがとう」 未莉ちゃんが微笑む。 あ、笑うと大人っぽい雰囲気が崩れた。 こんな表情も出来るんだ。 そう思ったときチャイムが鳴った。 「任務開始」 チャイムに紛れた未莉の呟きは誰にも聞こえなかった。
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