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しばらくして目的地である喫茶店に着いた。
「喫茶店?町案内するのにぴったりな場所が?」
不思議そうに店を見つめ未莉ちゃんは質問してきた。
「うーん喫茶店ていうより・・・・・・ま、とりあえず入ろ」
ドアを開けると中に入った。
「いらっしゃいませ・・・・・・あれ?椎奈ちゃん」
「こんにちは!真帆(マホ)ちゃん。マスターは?」
出迎えてくれた真帆ちゃんに挨拶してマスターの場所を尋ねる。
「マスターねぇ」
真帆ちゃんが呟いた。
わからないみたい。
「親父なら今買い出し中だけど。何か用だったのか?」
真帆ちゃんの変わりに答えたのは青年の声だった。
「椎奈ちゃん。どちら様?」
遠慮がちに未莉ちゃんが言った。
「あぁマスターの息子さんの瀬川 康平(セガワ コウヘイ)君と、その彼女の南(ミナミ) 真帆ちゃん。2人とも高校生だよ。で、この子は時旅 未莉ちゃん。昨日うちのクラスに転校してきて、町についてわかんないと思うから教えてあげようと思って連れてきたんだ」
「そういうことなら自由に上使って。親父には俺から後で言っとくから」
「ありがとう康平君!行こ未莉ちゃん!!」
私は未莉ちゃんを引っ張るようにして階段を駆け上った。
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