プロローグ:始まりの1日

3/5
前へ
/184ページ
次へ
「まるで・・・・・・世界から切り離されたみたいだ」 静寂を突如、破った声。 「周りの町は普通に動いてるのに、この町は動いていない。まるで世界から切り離されてるように思えます」 声の主である20歳前後の青年は、近くに立つ2つの人影に声をかけた。 「まあ、そう言われればね」 人影の1人、初老の男性が答えた。 「町自体の“時”は動いている。今回の原因は人々の記憶だね」 「記憶・・・・・・人の生きてきた“時”が消えてしまった、って事ですよね。それは私たちと同じ“力”を持った誰かがいるって事でしょうか?」 青年たちの半歩後ろに立っていた女性が呟いた。
/184ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加