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「ふわぁ~…綺麗なとこ…」
私立韓楽高校、
ここが僕の新しい学校。
高くて綺麗な白塗りの門は、西洋の建築物を連想させる。
僕は自転車置き場に自転車を止めて、職員室に向かった。
けど…
「迷った…。」
敷地面積のハンパないそこは、どんなに方向音痴じゃなさそうな人もきっと迷ってしまうに違いないほどだった。
「どこだろ、ここ…。」
辺りを見回すと、どうやら中庭のようだった。噴水が優雅に水を吹き上げ、芝生はよく整えられ、生徒の休憩用にベンチもーーー
「あれ…?誰か、いる…」
誰かがベンチに寝転がってる。恐る恐る近寄ってみると、その人は寝転がりながらシャボン玉を飛ばしていた。
「あ、あのぅ…」
僕が声をかけると、その人はこっちを見てゆっくり起き上がった。
うわぁ…なんか、神秘的な人。髪の色は白く透けるほどの淡い金髪で、長い前髪が少し瞳を隠してる。Yの形をしたピアスは左右の色が違ってた。
「職員室、って…どこですか…」
「あ、もしかして2年の転校生ってお前のこと~?」
少し間延びした声はダルそうな雰囲気によく似合ってた。
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