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―スンリ視点―
夢を、見てた。
屋上で倒れてた僕を、チェ・スンヒョンが助けに来た。そして、ずぶ濡れの僕を優しく抱きかかえて―――。
そこから先はよく覚えてない。
でも、大きな優しい手に頬を撫でられて温かいそれに擦り寄ったのを覚えてる。
唇をそっと撫でられて、優しくキスをされたことも――
「おやすみ、スンヒョン。」
「みぁう~」
あの低くて優しい声はチェ・スンヒョンなの?ねぇ、猫さん。あなたは知っているの…?
「…ぅ……。」
真っ白な天井。
頭が重い、ぐらぐらする。
でも、暖かい。
少しだけ上体を起こすと、布団の上にブレザーがかけてあった。
持ち上げるとふわりと香った香水の匂いは、何の匂いか分からないけど、安心するような、不思議と惹きつけられる匂いだった。
(誰のだろう…。)
匂いに惹きつけられて、思わずブレザーを抱き締めてすうっと息を深く吸い込む。
何故か落ち着く匂いに少し頭痛が引いた気がして、ベッドから降りようとした。
「…ぁ…、…も…」
「…せ……だ…、…」
カーテンのかけられた隣のベッドから何か話し声のような声がしたけど、頭にフィルターがかかってるみたいで上手く聞き取れない。
まぁ、いいやと思って足を降ろして立ち上がった瞬間、視界がぐらりと歪んだ。
「あ…っ!」
カーテンに突っ込むようにして倒れた僕は、隣のベッドにもろに頭をぶつけて慌てて起き上がった。
「ご、ごめんな…っ!さ…い…」
信じられなかった。
ベッドの上にいたのはジェジュン先輩とユンホ先輩だった。
「ああっ!?ちょ、見ちゃだめぇ…っ!あ、だめ…っ、ユノ…っ!」
「うぁ…締まる…っ、はぁ…っ、く…っ、出る…っ!」
「ひぁ、あああ―っ!」
「あ、ああ…っ!」
ユンホ先輩はジェジュン先輩を下から激しく突き上げて、ジェジュン先輩は綺麗な顔を歪ませて喘いで―――
僕の頭はオーバーヒートして、僕はまた意識を失った。
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