銀色のマダオ

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某日某酒屋にて。 某恋愛小説を持った一人の女が叫んだ。 「ああもう!なんであたしにはこんなイイ男が落ちてこないのよォォォォ!!」 …否、愚痴っていた。 店主「いやいや嬢ちゃん若いんだからさァ。まだまだわかんねェよ?」 「いーや来ない!こんなドラマチックな恋愛、あたしにゃ縁無いなんてさァ分かってたのよ!!?でもさ、でもさ!?ムカつくじゃんバカップルがイチャイチャと!あァどーせあたしゃ奴等みてーにイチャイチャできる職にゃついてねーもんンン!!!」 店主「じゃあ後悔してんのかィ?その職に就いたこと」 「いや。…後悔はしてない。あたしが決めたんだ、あの子を守る為に」 店主「…弟、か」 「あァ」 店主「…よし!分かった!オジサンもう一杯サービスしちゃう!アンタは若いながらももう立派な女だァ。安い男なんざ蹴散らしちまえ!!」 「ありがとオジサン!!」 店主に勧められ更に酒を呷る。 そう。あたしの仕事は… …人殺しだ。 *
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