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体育のフットサルが終わり、次の数学も終わり、あっという間に放課後になった。
……そういえば、誰かに待ってろって言われてたな。
そんなことを考えながら掃除をしていた。約束もなければさっさと美春と帰っているのに……
「た……大成!! ……お……男になってこいよ!!」
山本は俺に向かって泣きながら敬礼をしている。
……なんでだよ?
「一応聞いてやる、どうしてそんなことをする?」
「美保子ちゃんのことだよ!! 美・保・子・ちゃ・ん!!」
……美保子ちゃん?
「……誰?」
「えっ!? ちょ!? さっき昼に話しかけてきた子だよ!?」
名前……美保子って言うのか……
「そんな名前だったのか……知らなかった……」
「知らなかったの!?」
だって自己紹介されてないし……
「あぁ……どうして美保子ちゃんはこんな男を……」
「こんな男を?」
「いや……これ以上は言えないな……大成!! 頑張れよ!! 俺の屍を……越えてゆけぇぇぇ!!!!!!」
……また敬礼しやがった。
……全然意味分からん。
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