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三人で教室に入ると半分くらいの人がすでにいた。
「みんなぁ!! おはよぉう!!」
でかい声で山本が叫ぶ。近いからとてもうるさく感じる。
俺と山本は自分達の席に座った。俺達二人は比較的後ろの方の席だ。俺の席の前に山本の席がある。
美春はいつもの女子グループの中に入っていき、黒板の近くで話し始めた。女子グループの中でも美春はやっぱり可愛いく見える。
……なんだ? 山本が俺のことをニヤニヤしながら見ている?
「黒井……また美春ちゃんのこと見てるぞ?」
なっ……!!
「みっ……!! 見てねぇよ!!」
「またまた~赤くなっちゃって。いつコクるんだよ?」
こいつ……知っておきながら……
「……そのうちにだよ」
山本はまだニヤニヤしている。
……だんだんムカついてきた。
「とか言って、もう一年は経ってるよ?」
「うっ……!! うるせぇよ!!」
……ったく。
山本は高校で知り合ったから分かってないんだよ……
俺が何年も前から美春が好きだって事を。
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