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ガクガクと体は震えて体を縮みこませてる。
「気がついたんだ!!」
小野寺が走って戻ってきた。
「ねぇ!こんなに傷だらけでどうしたの?ってか言葉通じるのかな。」
小野寺が彼女に語りかける。
「オイオイ、怯えてるじゃん。もう少しゆっくりしてから話せば?」
「確かにそうだね。ごめん、びっくりしただろ?」
柔らかな笑顔で“天使”に微笑む小野寺。
「私と関わったら、大変な事になってしまいます!」
立ち上がり、ヨロヨロと歩き出す。
「ちょっと、待ちなさいよ!」
翔子が止めようと肩を持つ。
「触らないで!!」
大きな声で翔子に言った。
「指紋を取られたらあなたの家族まで被害が及んでしまいます。私と居ると、危険なんです。」
顔は見せずに、肩と声を震わせながら言った。
「優しくしてくれてありがとうございました。あなた方の真心、忘れません。」
そう言って、急いでパーカーを翔子に渡すと走り出した。
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