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「だけど気にしないでね。少し位体温が変動しても、もう慣れたわ……。」
心配した天使ちゃんはあたふたしながら俺を見た。仕方ない。
「へぇ。意外と大変だな。人事だけど。」
自分は自信があった励ましだが、言ったことをすぐ後悔する事になった。
「あんたは、一言余計なのよ!!!!」
結果を言えば“平手打ち”されたのだが………この破壊力。果たして、ただの“平手打ち”と言って良いものか。
「『仲村翔子』さん?何か“嘘”ついてませんよね……。」
小野寺が無表情で彼女に問いた。一体何を言ってるんだろうか?
「何言ってるの!?“嘘”なんかついて………。」
「“無い”?」
睨むように、『仲村翔子』を見つめる。その目は、全くぶれずにそして、まばたきもせずに。
「確かに、小野寺君の言う通り。私は嘘をついてるわ。」
チラチラと俺を見る。嘘がつけない俺に嘘をついて申し訳無かったのだろう。
ふぅ~。俺は気にしちゃいないのに。
人に申し訳無いと思い自分を責めるのはよくあるが、彼女の場合は少し避けた方が良さそうだ。これ以上血の気が失せてもらっては困る。
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