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刺青のように、鮮やかに彫られてある。
「ARSって、あの『ARS』なのかい?」
小野寺が、驚いてる。
「ARSって何?」
俺は、初めて聞いた。
「Abyss.Rapture.Science。略して“ARS”。デッカい研究所よ。医療や乗り物、最近では兵器を作ってるらしいわ。とにかく“ヤバい”のが関係してるってこと。テレビとかでよく報道されてないかしら?」
「へぇ。一発目から、インパクト強いな。」
「本当にそう思ってんの?あんた嘘つけないって、それこそ嘘じゃないでしょうね。」
『しれっ』と見た。
「あのぅ。話しますよ。」
翼を軽く動かせながら、また俺達に正面を見ていった。
「うん。話してよ。」
「これが、私の全てなんです。この番号800で、気がついた時から私は呼ばれてました。」
……………。
「“No.800”。私の前には、数々の若いNo.がいたようです。でも、“成功例”は私だけ。故にNo.800だけど“プロトタイプ”として実験に参加してきました。」
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