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悶々とした空気。
「名前は無いの?」
『仲村翔子』が悲しい目で言う。また顔色が悪くなったように見える。
「はい。強いていえば“No.800”ですかね。エヘヘ……。」
……無理やり笑うなよ。
「でも、嬉しかったなぁ。改めて言わせて下さい。見ず知らずの私を救ってくださり、有難う御座います。」
深々と頭を下げた。
「ぐぅ~!!…………。」
どうやら3日、何も食べてないようだ。
「かぁ~!!早くいってよ!今から、カップ麺用意するね!飲み物は何がいい?」
「エヘヘ…。ホットミルクお願い出来ますか!?」
その瞳からはまた雫が滴り落ちていた。
窓の外を見ると遠くでお日様が顔を出しかけてる。まだ月は出てるけど。
どうやら、夜は明けは近いらしい。
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