~Soulful.Dirty.Music~

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不眠不休とはまさにこういうことだろうと思う。体がフワフワする。 俺は、気合いを入れる為にコーヒーを入れてる。ちなみに家族は寝てる。こんな朝っぱらから起きてくれるほど、案外甘くない家庭だ。 「そこら辺のヤツら、コーヒーいるか?」 「お願いしようかな。ねぇ、また何かのCD聞いていいかい!?」 小野寺は、CDの魅力に気付いたな。当たり前だ。CDを骨董品だと言う奴もいるが、あの20世紀の歴史が詰まった音楽を聴くということがいいんだ。音質も案外いいしね。 「お嬢さん達二人は?」 「見ての通り、可愛い方のお嬢さんは寝てますわよ。私はもらうわ。」 コポコポコポコポ………。 湯気が出るコーヒーをばらばらのコップに注ぐ。俺の部屋からベースの軽快なサウンドが漏れる。 「小野寺め、『Tank!』を選択したか。センスのいいやつ。」 一人言のように呟き、コーヒーを持って行くと天使ちゃんは相変わらず寝ており、小野寺は目を瞑って軽快なJazzの音に体を乗らせている。仲村翔子はというと………。 「コーヒー出来たぞ。」 窓の外の世界を眺めてる。俺の家は都心を少し外れた位で9階に部屋が位置してるため夜景が綺麗だ。
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