~Soulful.Dirty.Music~

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外は凍える寒さでもないが、寒くないわけでも無かった。 辺りに人は少ない。放射能とは関係なく、ただ単に時間が早すぎるからだ。でも、人がいるにはいる。いつもの顔ぶれだ。 俺は、歩いて1分の駅に考え事をする暇も無く着くと、いつも通り5両目に入り窓側の席に座る。この両の“不動のスターティングメンバー”は変わらず、 “会社に行く眠りこけた親父” “ショートカットでメガネの可愛い女子高生” “恐らく朝帰りであろうの露出度の高い服を着た女” “何故こんな朝っぱらからいる意味が分からないチャラい男” この他にも俺が3駅先の駅につくまでに何人か入るが大体メンバーが変わらない。というか変わったことが無い。 俺は世界史の教科書を開き読み始める。頭は最高に冴えない。 (2020年になり人類は急成長を遂げ、宇宙へと発展を遂げる。惑星開拓の祖チャーリー・スモーキーは……) 『アークワード~。アークワードです。お降りの方は~。』 おっと、あと2駅だ。
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