16人が本棚に入れています
本棚に追加
「へぇー“天使”ね。俺は宗教は“キリスト”じゃないけど信じるぜ。」
嘘じゃない。でも、なんでその話かな?
「その女の子、大丈夫なら私帰るわよ。」
『仲村翔子』よ。早い別れで、おじちゃんは悲しいよ。嘘じゃない。
「その前に。」
突然、小野寺は女の子に羽織らせてた自分のパーカーを取った。そして、ゆっくりとその場を回り女の子の背中が見えるよにした。
「羽根かぁ。こりゃ“天使”だな。」
正直、話の流れでそんなもんだと思ったよ。しかし、もう一人の“Lady”は
「羽根ぇぇぇぇぇえ!!じゃあ、この子天使なのぉぉお!!」
いや、たまげた。通称“天使”の彼女より通称“人間”の彼女はここまで大きな声を出せるのかと。
「分からない。そのことをこの“天使”に聞かなきゃね。」
小野寺はベンチに女の子を置いた。秋の夜には、少し寒そうな、ベージュのワンピース。栗色のショートカット。
そして………。
「それにしても、本当にデッカい翼ねぇ!」
そう。『仲村翔子』が言う通り、不釣り合いな位大きな羽根。よくパーカーで隠れたもんだ。
最初のコメントを投稿しよう!