第1章 Mischief of fate(運命のいたずら)

3/11

107人が本棚に入れています
本棚に追加
/233ページ
香保里が着替えてキッチンに行くと、真道はすでに朝食を食べ始めていた。 「今日、早出だったんだね。シフトの確認してなかった…」 空になった真道のカップに、新しいコーヒーを入れながら香保里が言った。 「本当は遅出だったんだけど、昨日急に頼まれたんだ。夜間納品分だけですごい量来てたからね。朝から皆で手分けして品出しだよ」 「ふぅん。人手不足はどの店も同じね」 香保里はキッチンに立って、朝食の支度を始めた。 香保里と真道は、同じホームセンター・チェーンに勤めている。結婚を機に、真道は違う店舗へ転勤になったが、それまでは同じ店で働いていた。 香保里の方が2つ年上なので、その分出世もしている。
/233ページ

最初のコメントを投稿しよう!

107人が本棚に入れています
本棚に追加