第1章

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木下家の前を後にした二人は深雪の車で亨の家へと向かった。 途中、深雪が寄りたい所があると言い出し亨は何も言わずにそれを許した。 車はただひたすら走り続けている。 「一体どこに行くつもりなんだよ?」 「ちょっと寄り道するって言ったでしょ」 「ちょっとって何時間走ってると思ってるんだ」 そんなやり取りをしながら車は走り続け、あたりが暗くなり始めた頃、車はとある場所へと着いた。 「着いたわ」 深雪に促され車を降りた亨は目の前の建物を見て思わず 「あっ!」と叫んだ。 目の前の建物は以前、深雪と訪れた事のある小さな教会だった。
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