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ウチ「真奈」の本名は地味かつ冴えない名前だ。
田中幸子。
ユキコじゃねーぞ、サチコだ、サチコ。
一回で忘れそうな平凡な名前である。
その名に恥じる事なく田中幸子の人生は普通にスタートした…はず。
…多分。
★★★
田中幸子はごく一般的な家庭の長女として生をうけた。
小学、中学、高校と、当たり障りなく、平凡かつ地道に生きていた。
★★★
ただ一つ。
私を幼少から悩ませる問題があった。
ウチは不細工だった。
おまけに下半身デブの上に貧乳。
おまけに頭、運動能力、全てにおいて平凡だった。
成績表がオール3だった日には奇跡が起きたと思ったわ(笑)
★★★
そんなウチにも高三には一応彼氏なるものは出来た。
全然モテなかったウチには救いの神の様!!!
だが、その救いの神の一言が、ウチの人生を変えた。
★★★
ある日、ウチは偶然聞いてしまったのだ。
彼氏、中村が、男友達とくっちゃべってるのを。
★★★
「田中と付き合ってんの?マジで?あんな不細工と?」
「マジな訳ある訳ないやん。遊びやて、遊び。」
「遊びぃ?」
「だってあいつ、エッチ簡単にやらすしなぁ…」
「ほんまかいなー?」
「だから…ダッチワイフみたいなもんやって。」
「ひでー!」
「だってあいつ、エッチはまあまあやけど、胸、まな板やで?背中なのか胸なのか解れへんもん。萎えるわ。」
「確かに…そやな。」
ウチは途中で悲しくなって走り出していた。
中村が特別美男子な訳じゃない。
エッチも候。
前儀最悪。
ジャガ芋みたいな顔のあいつに言われて、ウチは内心ブチ切れた。
あのメイクイーン中村だけは許さねぇ!!!
何がエッチはまあまあだ!!!お前なんか最悪だろーが???
★★★
十八で就職して、最初にした事は、美容形成外科の門をくぐる事。
田中幸子の暴走人生はそこからスタートした!!!
★★★
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