第1章

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マクゴナガル先生はレースのハンカチを取り出し、メガネの下から眼に押し当てた。 ダンブルドアは大きく鼻をすすると、ポケットから金時計を取り出して時間を見た。 とてもおかしな時計だ。 針は十二本もあるのに、数字が書いていない。 そのかわり、小さな惑星がいくつも時計の縁を回っていた。 ダンブルドアにはこれでわかるらしい。時計をポケットにしまうと、こう言った。 「ハグリットは遅いのう。ところで、あの男じゃろう?わしがここに来ると教えたのは」 「そうです。一体全体なぜこんなところにおいでになったのか、たぶん話してはくださらないのでしょうね?」 「ハリー・ポッターを、伯母さん夫婦のところへ連れてくるためじゃよ。親戚はそれしかいないのでな」 「まさかー間違っても、ここに住んでいる連中のことじゃないでしょうね」 マクゴナガル先生ははじかれたように立ちあがり、四番地を指差しながら叫んだ。 「ダンブルドア、だめですよ。今日一日ここの住人を見ていましたが、ここの夫婦ほど私たちとかけ離れた連中はまたといませんよ。それにここの息子ときたらー母親がこの通りを歩いている時、お菓子が欲しいと泣きわめきながら母親を蹴り続けていましたよ。ハリー・ポッターがここに住むなんて!」 「ここがあの子にとって一番いいのじゃ」 ダンブルドアはきっぱりと言った。
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