7人が本棚に入れています
本棚に追加
マクゴナガル先生はレースのハンカチを取り出し、メガネの下から眼に押し当てた。
ダンブルドアは大きく鼻をすすると、ポケットから金時計を取り出して時間を見た。
とてもおかしな時計だ。
針は十二本もあるのに、数字が書いていない。
そのかわり、小さな惑星がいくつも時計の縁を回っていた。
ダンブルドアにはこれでわかるらしい。時計をポケットにしまうと、こう言った。
「ハグリットは遅いのう。ところで、あの男じゃろう?わしがここに来ると教えたのは」
「そうです。一体全体なぜこんなところにおいでになったのか、たぶん話してはくださらないのでしょうね?」
「ハリー・ポッターを、伯母さん夫婦のところへ連れてくるためじゃよ。親戚はそれしかいないのでな」
「まさかー間違っても、ここに住んでいる連中のことじゃないでしょうね」
マクゴナガル先生ははじかれたように立ちあがり、四番地を指差しながら叫んだ。
「ダンブルドア、だめですよ。今日一日ここの住人を見ていましたが、ここの夫婦ほど私たちとかけ離れた連中はまたといませんよ。それにここの息子ときたらー母親がこの通りを歩いている時、お菓子が欲しいと泣きわめきながら母親を蹴り続けていましたよ。ハリー・ポッターがここに住むなんて!」
「ここがあの子にとって一番いいのじゃ」
ダンブルドアはきっぱりと言った。
最初のコメントを投稿しよう!