その19

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えっ、マジ…? こんなところで… ただの、キスでさえ まだあの1回しかしたことねーのに、まさか2回目が学校だなんて。 でも、吸い寄せられるように俺の口元に近付く仁の顔は すっごくかっこよくて 無意識の内に目を閉じていた。 唇にかかる吐息がもどかしく感じ… 手「あぁっ!!! いたよ!赤西と亀梨くんいた!!!!」 仁「あっ、かず、あの 顎割れてた!割れてたから大丈夫かなーって!」 和「いや、われっ割れてんのは仁の方じゃん平気平気!!!」 草「…。」 ったく、俺らを探しにきたのか 邪魔しにきたのか… 慌てて仁と合わせてめちゃくちゃな言い訳をするけど 全く信じる様子のない手越に 目がキラキラ輝いちゃってる草野。 早いとこ逃げた方がよさそうだな… 仁「かず、あっちの校舎通ってまた戻ってこよう!」 和「あ、うんっ」 どことなく楽しそうな 仁に手を引かれて渡り廊下を一気に走り出した。 すぐに手越達の声は聞こえなくなる。 勢い良く階段を降りると 前に使ってた保健室や理科室の並ぶ廊下にたどり着いて そこは、今にも消えそうな蛍光灯のお陰で薄暗く光ってた。 まだ昼間なのに、なんか嫌な雰囲気だな… ふと、隣の仁を見ると。 仁「…」 和「大丈夫…?」 仁「無理」 即答。 俺よりも怯えていた(笑) 和「なっさけねー(笑)」 仁「な…っ! 情けなくなんかねーよ! ぜぜんぜ、全然怖くねーし!」 和「あっ、じゃああれ行こうよ!」 丁度いいとこで見つけた~ 俺が指差すのは “dread room" 1F図書室にてお化け屋敷 1年4組 とだけ書いたポスター。 仁「…どうせ1年のとこなんだからショッボイお化け屋敷なんだろ いいよ!行ってやろーじゃん!!」 和「ちょっ、声響いてるから」 完全に強がりだけど楽しみ~(笑) ま、俺がこんな余裕なのも たかが1年のお化け屋敷だろ…っていう先入観?的なものからなんだけどね(笑) .
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