麗しの男の娘

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「多分今は一人にしてあげた方がいいんじゃないかな?ほら、やっぱ俺らもお年頃だしね。」 にっこりと笑って水樹を開いた美咲の席に座らせる。 「ありがとう…彗くんって優しいね。」 「そうかな、普通だよ。」 そう言って水樹に微笑みかける。 水樹は顔を赤くしながら美咲についてかたり始めた。 「美咲…なんだか最近ずっとおかしいの。ううん、結構前からかも…。」 「さっきは姉弟ってことで説明したけど実は私達双子なの…」 「えっ?そうなの?でも髪の色とか…」 「あぁ、それは父がフランス人なの…だから私達はハーフってこと。」 「似てないよね…双子なのに…」 彗が黙っていると水樹が先に口を開いた。 「いや…」 「いいの…、自分でも分かってるから。」 少し悲しそうに微笑みながら水樹は話を続けた。 「さっき彗くんが美咲は私のことねぇさんって呼ぶんだって言ってたけど、始めはそうじゃなかったの。」 「と、言うと?」 「始めはみーちゃんって私のこと呼んで、いつも一緒だった…。まぁー、今も対して変わらないんだけどね。」 そう言って水樹が少し笑う。 (よく見ると…この子…) 「小学の高学年になってからかな?ねぇさんって呼び始めたの…、それからことごとく…」 水樹の瞳に怒りの色が見えた。 「み、水樹ちゃん?」 様子のおかしい水樹に恐る恐る彗が話しかけた。
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