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いつの間にかキッチンに移動した二人は朝ご飯を食べていた。
「ねぇさんのエッチ…」
「うっ…うるさいわね!ズボンははいてたんだからいいじゃない。」
「今日はたまたまね…」
そう言うと美咲はため息をつき水樹から視線を逸らす。
「いいから…早く、たべなさい。」
水樹が美咲を睨みつける。
「はいはい…」
そうして美咲はその美しい唇にパンを頬張った。
「ほら、シャキシャキ歩く!学校に遅れちゃうじゃない。」
そういって水樹が美咲の手を引っ張った。
「それなら…」
美咲が喋る隙もなく、水樹が口を挟む。
「だめよ!美咲を置いていったら今日中に学校に着くとは思えないもの。」
美咲は極度のマイペースで、時間を気にしてたことなどないようだ。
そう言うと水樹は足早に歩き出す。
「はぁ…。」
「何?なんか文句ある?」
美咲がため息を吐くとキッと水樹が睨みつけてきた。
「いや…別に…」
その後二人は無言で入学式へと向かったのだった。
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