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「そっか!よろしくな、水樹ちゃん、美咲!」
そう言うと彗が満面の笑みで微笑んだ。
水樹の顔が再び赤くなる。
「な―、俺Bクラスなんだけど水樹ちゃんたちは?」
「え?私達もBクラスだよ!」
水樹はさっきまでの落ち込みが嘘のように笑顔だった。
「なんだ、そうなんだ!なんか運命的かもね。なんだったら一緒に教室いかない?」
「も、もち…」
「お断りします。」
水樹が答える前に美咲が水樹の手を引っ張って進もうとする。
「ちょっ、待ちなさいよ美咲!」
当然のことだが、水樹が美咲から手を振りほどいて止まった。
「そんなこと言ってないで一緒に行きましょうよ!」
「…わかった。」
暫く沈黙したが、結局美咲が折れて返事を返した。
「んぢゃ、改めてよろしくな美咲!」
すると、そう言って美咲に向かって彗が手を伸ばしてきた。
しかし、それを無視して美咲が先に歩きだした。
「あっ!美咲…。ごめんね彗くん。美咲って人見知り激しいんだよね…」
水樹がすまなそうに謝った。
「いいよ、水樹ちゃんのせいじゃないし!それじゃあ俺らも行こうか。」
こうして二人は美咲の後を追うように教室へと向かった。
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