149人が本棚に入れています
本棚に追加
「君の勝手な都合や欲望に、僕を巻き込まないでくれ。
もうたくさんなんだ」
彼がわたしがはっ倒されたまま寝転がっているベッドの側の床に膝を立てる。
わたしをじっと見つめる。
「君を見てると、イライラする。
死んでほしくなるし、僕が死にたくなる」
わたしはその言葉を聞いてかなしくなって、もしかしたらわたしが彼といっしょにいたいのは、ただ自分の都合だけで、ワガママでしかないのかなぁ、と思えてきてしまう。
わたしが彼といっしょにいたいのは、『どうしようもない寂しさとか孤独とかを、払拭する』とかいうためのものなのかなぁ、と。
だけどわたしは、あなたといたってこんなにも寂しいよ。
だからそんなの間違ってる、と言いたいのに、頭の悪いわたしは頭のいい彼を説得できそうにもなくて、くやしい。
かなしい。
泣いたらいけないって思っているのに、とうとう我慢できなくなって、わたしの目からは涙がぽろぽろと零れてきてしまう。
最初のコメントを投稿しよう!